ダメ人間日記。

ダメ人間です。正直消えたい。人生長すぎ。

僕へ。

15才の僕へ。



15才の冬。

高校受験を間近に控えた放課後。

僕とICHIGOさんは塾をサボって

黒木書店にXのSay Anythingのシングルを買いに行きましたよね。

塾、面倒くさい。勉強、大嫌い。

別に良い高校に入ることに何の価値も見出してなかったし、

そーゆー理由もあったことは否定しませんが、

わざわざ遅刻してまで買いに行ったのは

何より、ROCKを、Xを、大好きだったからですよね。



通ってた中学校の技術科室そばのトイレで。

友達のカッくんが教えてくれました。

「おっ、見てみて。お前の仲間がおるぜぇ~良かったな!」

そう言われてトイレのドアを見てみると

そこには「BUCK-TICK」「BY-SEXUAL」の落書きが。

おっ!と思って嬉しくなってよく見てみれば・・・

うん。それはよく見慣れたICHIGOさんの字でしたね。





18才の僕へ。



高校3年。

面談の時、先生に進学もしない、就職もしないと言い放ち、

大学受験もせず、就職試験も受けないまま、卒業しましたね。

キミ、ホントは、そーゆー事できるタイプの人間じゃないよね?

でも何でそーゆーことしたのかな?

心の中で、俺にはロックがある、バンドがあるって思ってたからでしょ?





21才の僕へ。



専門学校卒業したキミは一度、旅行会社へ就職しましたね。

でも一年足らずで辞めちゃいましたね。

俺のやりたい事はこんなことじゃないって毎日思ってましたよね。

じゃあ何をやりたいと思っていましたか?

ロックを、バンドをやりたいって思ってたんですよね。





29才の僕へ。



ICHIGOさんと二人で部屋を借りましたよね。

何のために借りたんでしたっけ?

親のいない家でマターリするためですか?

友達呼んで鍋するためですか?

それとも、あんなことやこんなことするためですか?

確かにそのためでもありましたが、

でもそれはあくまで付随的なものですよね?

ミーティングしたいから、思う存分ギターを弾きたいから借りたんですよね?

ほら、借りる時に何を気にしました?

もちろん家賃も気にしましたが、

音漏れがしにくい鉄筋かどうかにこだわりましたよね。

で、借りる時にお金をたくさん払いましたよね、

他にも色々買い揃えてたくさん遣いましたよね。

そして、その頃キミは仕事に心底滅入ってましたよね。

ホントに苦しい思いをして稼いだお金でしたよね。

でも、勿体無いとかは全然思わなかったよね。

ヤロウ二人でしたが、買い物とか行ってけっこー楽しかったよね。



部屋とか借りてお金ないのに秋にICHIGOさんと東京行きましたよね。

腰が重すぎる二人がよく旅行なんぞしましたね。

それはどうしてでしたっけ?

hideミュージアムなくなってしまうからでしたよね。

旅行ホントに楽しかったですよね。

考えてみればそれはXがいなければ、

hideがいなければすることのない旅行でしたね。

そして何より、15年前からの思い出があり、

その思いを今でも共有しているからこそできた旅行ですよね。



そしてキミは30歳を前に再び会社を辞めましたね。

今回はもう若くもなく、けっこー苦労して入った会社でしたよね。

まあ実際のところ、バンド云々に関係なく

遅かれ早かれ辞めることにはなったと思いますが、

別に嫌いなことをやっているわけでもなく、

仕事もある程度、自由にやれる環境でしたよね?

でもって、一番面倒くさい、人間関係はものすごく楽勝でしたよね?

鬼のように残業はありましたが、

よくよく考えてみれば、一年経った後にはキチンと昇給もあり、

何よりボーナスが年3回出る会社だったじゃないですか?

どんな仕事をしても絶対、キツイものです。

それは昔から分かっていましたよね?

それに生きていくためには絶対、働かなければなりませんよね。

でも心底仕事に滅入る前から辞める事は決めていましたよね。

そして何十時間働いてる間、

こんなことやってる場合じゃねーだろっていつも思っていましたよね。

それはナゼですか?

それはロックを、ASSを、やりたいからでしたよね。





30才の僕へ。



少し前、ICHIGOさんとJさんのライブ観に行きましたよね。

15年経った今でもステージ上のJさんは熱くロックしていましたね。

そして、それを同じ思いで観れる友達がいるこはスゴイことだと思いませんか?





未来の僕から今の僕へ。



確かにキミの人生はクソです。

それは今までもだし、多分これからもそうでしょう。

でも、それはホントにクソなことだけでしたか?

そういえば、高校1年時、LUNA SEAのライブを観に行きましたよね。

ICHIGOさんは俺、SUGIZOと目が合った。

PANDAさんは俺、INORANと目が合った。

って言い合ったりしましたよね。

無敵テープとか言って120分テープに曲入れまくって

お互いに作り合いっこしてましたよね。

あの頃はICHIGOさんを驚かせたくてCD買ってましたよね。

ご丁寧にレタリングしたカセットケース作ってましたよね。

毎週週末はヤロウばかりで集まってファミスタ大会開催してましたよね。

オールナイトニッポンしてましたよね。

バトルヤンキースになりましたよね。

逸見さんの追悼しましたよね。

バイト一緒に入って木村先輩の服を奪い合いましたよね。

そしてハンガー壊してしまって青くなりましたよね。

ICHIGOさんが免許取立ての頃、トランクの閉まらないアコードで

ヤローばかりで海とか行きましたよね。

なぜか久留米に大仏も見に行きましたよね。

そういやゴスロリちゃんとカラオケ行きましたね。

あの娘は今でもゴスロリってんのかな?

hideさんの生まれた街でしこたま肉を喰らいましたよね。

横浜行っても二人とも相変わらずオナニストでしたよね。

真夜中の新宿の街を肩組んでHG気取って散歩しましたよね。

閉店後のチェリーでカラオケしましたよね。

翌日筋肉痛になるぐらいヘッドバンキングしましたよね。

そして確かにオーディエンスの存在を感じてましたよね。

ホントに死んでもいいやって思うくらい楽しかったですよね。

これで例え望ましくない状態が起こったとしても

ホントに後悔はないぜってくらいエンジョイしましたよね。



そういう思い出たちを白紙の小切手で買い取るって人が

出できたとしましょう。

キミはそれを売れますか?

売れませんよね。

何にも持ってないように思ってるかも知れませんが、

100億積まれても1000億積まれても1兆円積まれても売れないものを

キミは持っているのです。



エックスを思春期にリアルタイムで聴けるなんて

ロッカーとしては最高の時期に生まれたんじゃないですか?

一回だけだけどまさに絶頂期のエックスのライブを観ましたよね。

そして何よりバンドやろうぜ!って言える仲間がいるじゃないですか。

30にもなって15年前と同じ夢を見てられるってのはスゴイことですよ。

何の恥ずかしげもなく運命共同体ってほざけるんですよ。



今のキミはホントにやれるところまでやっていますか?

この先ダメだったとしても「俺はヤリきったぜ!」って言い切れるまで

今頑張っていますか?

もう残された時間は少ない。

ホントに今やらないともうやれる時もやりたい事もなくなりますよ。



エックスに出会い、ICHIGOさんに出会い、

もうこれだけで最強の条件が整ってるんです。

これでやらなきゃ死んでしまえ!



今頑張れ!死ぬほど頑張れ!



ICHIGOさん バンドやろうぜ!



WE are ASS!



走れ!